arduinoでつくる 低温調理器具 5/全7回

今回は加熱装置制御パーツを作成します。ソリッドステートリレー(SSR)というパーツを延長コードに繋げることで、延長コードを通る100V交流電源をarduinoからの制御でON/OFFできるようになります。

注意:今回の作業では、高電圧・大電流を使用します。感電や火災の可能性がありますので、十分お気を付けください。また、このブログを参考にして事故が起きた場合にも、一切の責任は負いません。リスクを理解した上で作業してください。

前回に加え必要な部品

 

方法

まずはキットの指示に従いSSRを半田付けして組み立ててください。このような状態になるはずです。基盤の裏から部品の足が飛び出すと思いますが、半田付け後にニッパーなどで切断してください。また、ついでにSSRarduinoと接続する側にリード線を半田付けしておきましょう(下の画像、緑と赤のリード線参考)。

次に、ヒートシンクを取り付けます。SSRヒートシンクの間に熱伝導シリコンラバーをはさみ、プラネジとナットで留めました。私は46x25x17mmヒートシンクを使いましたが、今回の用途ではこれは小さすぎ、使用中にかなり熱くなります。必ず54x50x15mmかそれ以上の大きさのものを使ってください。ただし、取り付けられるサイズか事前に確認が必要です。

今回は最大で12Vの電流が流れることになるため、必ずヒートシンクを取り付けてください。

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次に、延長コードを切断して接続します。延長コードの中には銅線の束が2本入っているのですが、そのうちの一方のみを慎重に切断します(私は間違えて両方切断してしまったので、一方をつなぎ直しビニールテープを巻いています。。)

切断したコードを数ミリ剥いて、一方をSSRの基盤に、もう一方をヒューズケースに半田付けします。さらに、ヒューズケースとSSRの基盤を半田付けします。写真の矢印で示した部分同士が接触してしまうと、arduinoからのON/OFFの制御に関係なく電気が流れてしまいます。なので、この部分の半田付けと、露出している銅線にビニールテープを巻くなどの絶縁はきちっと行ってください。

ヒューズを取り付けることがどれくらい安全に寄与するかは分かりませんでしたが、念のため取り付けました。

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完成品は次のようになります。

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SSRの-端子はarduinoGNDに、+端子は今回はpin13に接続します(左上のパーツがSSRです。今回のkitはfritzingに登録されていなかったので、別のSSRが表示されています)。

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スケッチを書く

今回は簡単で、前回のスケッチの最後に以下のコードを足すだけです。

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digitaiWrite() は、arduinoのピンの出力を切り替える関数です。digitalWrite(13, HIGH) ですと、pin13をHIGH(5V)に設定しています。

delay()は、一時停止する関数です。delay(3000)で、3000ミリ秒=3秒間待機しています。

よって、3秒ごとにpin13の電圧を5V→0V→5V→0V→・・・と切り替えています。これにより、100V電源も3秒ごとにON/OFFが切り替えられているはずです。

動作確認

延長コードにスマホの充電器をつなぎ、3秒ごとにオンオフできるかでチェックしました。

3秒ごとに充電状態を表すLEDがON/OFFを繰り返しているのがわかると思います。